畳のカビ取り方法
どうしてカビるの?
イグサの性質
畳表のイ草には、非常に優れた調湿機能があります。水分を吸ったり吐いたりし、お部屋の湿度を快適な状態に保つのです。しかし、多湿な日々が続くと、吸った水分を吐き出せず、許容能力を超えてしまい、カビが発生しやすくなります。新しくしっかりしたイ草ほどその機能が優れているため、新しい畳ほどカビが発生しやすいのです。
カビの発生原因
カビは温度、湿度、養分の3つの条件が揃うと発生します。温度が20~30度、湿度が70%以上を好みます。空気中には、目に見えない小さなカビの胞子が浮遊しています。そのカビの胞子が畳表に付着し、さらに適度な温度と湿度が加わることで、カビが発生しやすくなります。
こんな所は特にご注意!
・上敷やじゅうたんなどを敷いている
・出入りの少ない部屋(部分)
・ベッドやソファの下
・家具の裏や下
・布団や座布団の下
・部屋で洗濯物を干している
・結露をした窓際
・コンクリート造りで気密性が高い
カビの予防法
日常の清掃と換気に加え、湿度管理が大切です。
晴れの日(湿度の低い日)
窓を開け、十分換気をしましょう。畳の目に沿ってゆっくりと掃除機をかけましょう。
雨の日(湿度の高い日)
窓を閉め、エアコン・除湿器※などで除湿し、湿度を60%以下※にしましょう。
ベッド、ソファの下やタンスの裏など、空気がよどみやすい場所に風を通しましょう。
こまめに掃除機をかけるのも良いでしょう。
※除湿機の水漏れにご注意ください。畳が濡れると変色の原因になります。
※湿度計は畳に近い低い位置に設置し管理します。
特に、畳を新しくされた後(1、2年目)の高温多湿な時期は、カビが発生しやすくなります。梅雨時期から10月頃までは毎日24時間の除湿をお勧めします。その他、冬の暖房による結露も原因となりますのでご注意ください。
畳のカビ取り方法
いきなり掃除機や水拭きはNG!
水はカビを増殖させ、掃除機は飛散させる可能性があります。まずは、しっかりカビ菌をやっつけましょう。
準備する物
・マスク、手袋
・タオル
・消毒用エタノール
・養生シート
畳のカビ取り方法
1.窓を開けて換気をし、必要な箇所を養生し、マスクと手袋を着用する。
2.消毒用エタノール※をカビ全体にスプレーし、十分浸み込ませる。
3.消毒用エタノール※を付けたタオルでカビを拭き取る。畳の目に詰まったカビは、柔らかいブラシ等で目に沿ってかき出す。
4.カビが取れたら再度、消毒用エタノール※を吹き付ける。
5.掃除機をゆっくりとかける。
6.畳をしっかり乾燥させる。湿度が高ければ、窓を閉めて室内をエアコンや除湿機で除湿する。
※ご注意:消毒用エタノールは塗装品(タンスや床、建具など)に付くと変色することがあります。畳以外には養生等をして行って下さい。
最後に
特に、畳を新しくされた後(1、2年目)の高温多湿な時期は、カビが発生しやすくなります。せっかくの新しい畳にカビが生えてしまったら残念ですよね。繰り返しますが、新しいうちはちょっと面倒でも梅雨時期から10月頃までは毎日24時間の除湿をお勧めします。 イ草の性質を理解して快適な畳ライフをお過ごしください。